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航空券代15万円で10日間世界一周してみた②(旅行記・NY編①)

 

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韓国の朝は早い

Breakfast at Airport's

朝6時過ぎ。アラームよりちょっと前に起床。時差が無いぶん、真っ当な睡眠を取れた気がする。

今日は10時発のNY便に乗るのでちょっと早めに空港に向かいます。

 

昨晩に料金を支払い済なのでチェックアウトは不要です。荷物をまとめて空港行きの無料バスに乗ります。

7時前でもまだ薄暗く冷え込んでいる仁川。バス停がホテルから徒歩3分のおかげで、そこまで寒い思いをせずに済むのがありがたい。

 

本日は第2ターミナルからの出発。2018年1月にオープンした新ターミナルです。主にスカイチームに所属している航空会社が集まっています。

 

大韓航空のカウンターはまだそこまで混んでいませんでした。朝早く出た甲斐があります。

預けるスーツケースも無いのでチケットだけを発券してすぐに出国フロアに向かいました。カウンターから出国フロアは非常に近く、発券から出国まで5分くらいで終わった気がします。新ターミナルの恩恵でしょうか。

 

出国後エリアは開放的な造りになっており、室内庭園のようなものまであり慌ただしさとは無縁。残念ながら写真を取り損ねましたが、皆さんも仁川空港を利用する際は少し早めに着いて滞在を楽しむことをオススメします。

 

さて、朝食。前日の夕食はカップ麺だけなのでお腹は空いたけどさすがに朝から韓国料理という気分でもない...ということで熟慮の結果選んだのはこれ。

 

...名物でもなんでもないし、これからアメリカ行くんだし向こうでも食べられるだろ...。

ただ、ガラス張りの建物に朝日が差し込む中で、コーヒー片手につかの間の解放感を味わうことができたのはありがたい。日本の某空港みたいな狭苦しい感じは一切ない。なんといってもこれから14時間以上缶詰...。

 

 

いざNYへ!(懲役14時間)

朝ご飯を食べてだらだら待っていたら搭乗時間が近づいてきました。

本日お世話になるのは、大韓航空のKE81便です。

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大韓航空KE81便 仁川(10:00)→ニューヨーク(10:00)

 

仁川を10時に出発して、NYに同日の10時に到着します。仁川とNYの時差は14時間ですが、ドアクローズからオープンまで14時間なので丸々相殺されるのです。欧米直行便が10時間を余裕でオーバーするのは極東の宿命ですね。

 

機材は世界最大の航空機、A380-800です。全長72.7m、機高24.1mで大韓航空の配席では最大407人が搭乗可能。407人が14時間缶詰ってちょっとした刑務所では?

 

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大韓航空A380-800 これを含めて10機保有しています

 

私自身、A380の搭乗は今回が初めて。最近ではANAがホノルル便に導入しましたが、機材がデカすぎるので日本で受け入れられる空港も限られており(成田、関空、中部)、中々乗る機会がありません。

仁川空港では数機駐機していましたが、カウンターの窓ガラス越しに見るだけでも相当な迫力があります。

 

定員407人、NY便ということでカウンター前もかなりの人だかり。国内線ドル箱路線の777くらい並んでたんじゃないかな。

 

しばらく待ってから搭乗。ボーディングブリッジを渡って機体が近づくと改めてその大きさに笑ってしまいました。なんでこれが飛ぶの?(素朴な疑問)

 

 

ほぼ予定通りに離陸。ちなみに安全ビデオにはBTSが出てました。世界的に見れば、韓国と言えばBTSなんですかねえ?

 

離陸して1時間ほどで最初の機内食が出ました。洋食と韓国料理が選べましたが、迷わず韓国料理をチョイス。

ご飯と具材を大きな器で混ぜていただくスタイルで、画一的で殺風景になりがちなエコノミークラスの機内食において「自分で作る」という体験ができるのは楽しいですね。

 

 サービスを見ていて思ったのですが、大韓航空のCAさんは本当に美人が多い。

地上職員の時点でうっすら感じていましたが、CAは特にすごい。定員400名超ということでCAの数も多かったですが、みんなして美人。よく揃えたなあ。かなりタイプの人もいた。

 

数時間すると機内は消灯。ほとんどの人は寝ていましたが、私は寝ません。というか寝れません。エンジン音で眠れないんです。

 

過去に何度かアメリカ便やオーストラリア便を利用しいずれも10時間超えでしたが、ほとんど寝られた例がありません。

寝た方がいいのは分かっています。仁川を10時に出てNYに同日の10時に着くってことは1日が2回あるってことだから実質徹夜じゃん...。

 

ぼんやり映画などを観ていたら軽食が出ました。チャーハンおにぎりでした。

 

着陸2時間前にライトが付き朝食が配られます。この頃には身体が限界を迎えており、気持ち悪くてまともに食べられませんでした、残念。

 

朝食後に半ば意識を失うようにして1時間ほど寝て着陸。こうして2回目の2月3日が始まりました。

 

 

NY初日

入国させてください

 着陸してもしばらくは機内です。そもそもファースト→ビジネス→エコノミーの順に降機ですし、私たちが座っていた座席はエコノミークラスのほぼ最後尾。10分くらいは待ちました。

 

降機して少し早足で入国審査に向かいます。すると案の定待機列が。

米国籍とそれ以外で分けられていましたが、まあまあな混雑。まあ天下のJFK空港だし仕方ないか~と思うことにしましたが、それにしても列が進まない。

よく見たらそれもそのはず、ゲートが1個しか開いてない。

 

ゲートは開いてないし、誘導する職員も右往左往してるしで長期戦を覚悟。

すると上記のツイートを見たフォロワーさんたちから「JFKは待ち時間が長い」「私は2時間待った」などの反応が...。JFK空港は入国審査に時間がかかることで有名なようです。とはいえ2時間とは...。

 

1時間以上経ってもまだ最初の半分ほどしか進んでいません。幸い空港の無料WiFiがしっかりしていたので時間をつぶすことはできましたが、虚無の時間が続きます。

 

そしてようやく自分の番が!入国審査自体はあっさりしたもので定番の質問と指紋登録。3分くらいで終わりました。数時間待って数分で診察が終わる大学病院みたい。

 

結局2時間待ちました。これを読んだ皆さんには、JFK空港から市内への予定を立てる際にはかなり時間に余裕を持たせることをおすすめします...。

 

 

マンハッタン市内へ

まさか入国審査に2時間かかるとは。もはやすっかり忘れてましたが、預けた荷物はとっくにベルトコンベアーから降ろされて端にまとめられていました。

 

早速マンハッタンへ向かいます。JFK空港からマンハッタンへの行き方はいくつかありますが、今回はエアトレインと地下鉄を利用します。

タクシーは以前知り合いが恐ろしい額を巻き上げられていたので絶対に乗りません。

 

エアトレインはターミナル間を無料で巡回した後、空港から少し離れたところにあるジャマイカ駅まで走る無人運転のモノレールのようなものです。

空港からジャマイカ駅までは少し特殊で、乗る際には改札を通りませんが、ジャマイカ駅の改札で運賃の5ドルを支払います。ジャマイカ駅でマンハッタン方面へ向かう地下鉄に乗り換えるので、そこでメトロカードを買い、いくらかチャージしておくのが便利です。

 

エアトレイン+地下鉄でマンハッタンまではおよそ1時間ほどかかります。

アクセス方法としては一般的なようで、同じようにスーツケースを持った乗客がちらほらいました。車両によっては電光掲示も備わっており、もし英語が聞き取れなくても乗り過ごしを心配する必要はありません。

 

強いて言えば、プラスチック製の固い座席なので長時間乗っているとお尻が痛くなってきます。「電車の座席なんて布張りでしょ?」と思っているそこのあなた、日本の電車が恵まれているだけです。お尻を鍛えておきましょう。

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JFK空港からマンハッタン市内へ向かう際の地下鉄 思ったより綺麗

 


初日から観光!(ただしめちゃくちゃ眠い)

入国審査で思いのほか時間がかかってしまいましたが、予定通りホテルに荷物を預けて初日から観光していきます。日本男児に時差など関係ないのだ。

 

今回お世話になるホテルはこちら。2泊3日のNY滞在の拠点とします。

www.booking.com

 

最寄りの地下鉄駅からは歩いて10分ほどで、タイムズスクエアが1km圏内という立地の良さ。到着したのは午後1時過ぎでしたが、ホテルの好意でアーリーチェックインをさせてもらいました。

 

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トラベルイン ミッドタウン マンハッタン ツインベッド

 

ちょっと香水くさかったけど広さは十分!布団に飛び込みたい誘惑をぐっとこらえて、いざ観光。

 

まずは腹ごしらえ。時差で体内時計は狂っているはずなのに外が明るいからか腹は減る。ホテルの近くのピザ屋でさくっと食べます。

 

そして本日の目的地である「イントレピッド海上航空宇宙博物館」へ向かいます。

桟橋に碇泊している退役空母イントレピッドを改修して博物館として利用しています。

 

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桟橋から見るイントレピッド航空宇宙博物館

 

甲板には戦闘機などの航空機やスペースシャトルコンコルドなどが展示されており、まさに「航空宇宙欲張りセット」です。

ここからは見えませんが、イントレピッドの反対側には潜水艦も展示してあり中に入ることができます。

 

艦内は中身をぶち抜いて所狭しと展示が並んでいます。子供向けの戦闘機体験シミュレーターなんかも置いてあり、国威発揚~って感じです。

 

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こんなのガンガン作ってる国と戦争したらそりゃ勝てねえだろ。

 

写真こそ撮ってますけど、実はこの時めちゃくちゃ眠かったです。

 

とにかくぼーっとしちゃって英文の説明とか頭に入ってこないし、2人とも口数が少なかった。一応読んでるんだけど頭の片隅から「寝たいなあ」が離れない。

ざっくり言えば、朝6時から次の日の朝5時までほぼぶっ通しで起きてるはずなのにまだ外は明るいままなんだからもうめちゃくちゃですわ。

 

「帰るか...」「うん...」という調子でホテルへ帰ります。

 

外食する元気も気力もないのでコンビニで適当にご飯を買って部屋で食べることにしました。セブンイレブン最高。

 

18時前に部屋に着いて部屋着に着替えて...そこから記憶がない。

 

はっと気が付いたら21時過ぎ。同行者曰く、「スマホを握りしめたまま倒れてた」とのこと。早くも限界である。

もそもそと食事をして再び就寝。

 

このまま時差ボケに苦しむのか、それとも明日からは何事も無かったように元気いっぱいなのか?一体どうなっちゃうの~?

 

[NY編②に続く]

航空券代15万円で10日間世界一周してみた①(旅行記・韓国編)

 

はじめに

 タイトルの通り、10日間で世界一周を敢行してきました。卒業旅行は大学での旅行生活の集大成になるようなものにしたいなと思っていたので、この異様な旅行を提案してくれた同行者には感謝の気持ちしかありません。

これから滞在国ごとに旅行記の形で数本のブログにまとめていきます。一本一本が長くなりますがご容赦ください。

世界一周中の私(@M1ta_mt)のツイートを見ていた方々、そしてこのブログを読み進める方々はおそらく世界一周したくてたまらないことと思いますが、「どうやって旅程を組めばいいの?」「航空券ってどう手配すればいいの?」とお困りでしょう。

その時は、同行者が世界一周の行き方についてまとめたブログがありますので合わせてそちらもご覧ください。

eupaphoria.hatenablog.com

 

全体の旅程は以下の通りです。

全8区間中、LCCは2区間(ロンドン→イスタンブールイスタンブール→ドバイ)だけという人権ぶり。

それでも15万。ありがとうオフシーズン。

  出発地 出発時刻 目的地 到着時刻(+1は翌日到着) 便名
2/2 成田 17:00 ソウル(仁川) 19:50 KE2
2/3 ソウル(仁川) 10:00 ニューヨーク(JFK) 10:00 KE81
2/5 ニューヨーク(JFK) 21:00 ロンドン(LHR) 9:00+1 VS4028(DL1)
2/7 ロンドン(STN) 10:10 イスタンブール(SAW) 16:55 PC1170
2/8 イスタンブール(SAW) 20:35 ドバイ(DXB) 2:05+1 PC740
2/10 ドバイ(DXB) 11:45 ムンバイ(BOM) 16:30 AI910
2/11 ムンバイ(BOM) 23:35 成田 17:05+1 SQ423(→SIN乗継→)SQ12

 

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今回の世界一周の航路

 

 

 千里の道も一歩から、世界一周は韓国から

成田空港へ

 世界一周の第一目的地は韓国です。

西回りと思いきや、韓国からニューヨークにぶっ飛ぶので実際は東回り。とりあえずニューヨークに行きたかったのでスカイスキャナーで検索してみたら、成田→仁川→NYという航路が出てきたわけです。一旦アメリカから離れるのに安いなんて経由便最高♡ なお、当初は羽田→マニラ→NYという航路の方が安かったのですが、遠回りすぎること(マニラ→NYはノンストップ便世界第8位の約17時間)と治安の関係で見送りました。

 

最もスムーズな乗り継ぎは羽田を深夜に出発し仁川に早朝に到着、数時間待って午前発のNY便に乗るというプランですが、羽田発は高いのかスカイスキャナーでは成田を夕方に出発して韓国で一泊する旅程が提示されました。

 

成田を17時に出発する便なので、空港に行くのにも余裕があります。その日の午前から荷造りを始めても余裕で間に合います。

都心から成田空港へのアクセスはバスか電車。バスであれば都内の主要地からリムジンバスが出ているし、電車であればJRと京成が通っています。

 

個人的にオススメなのが、東京駅から出ている『エアポートバス東京・成田』。東京駅から約1時間10分で到着する上に、運賃は1000円。5時台から18時台までは10分間隔で運行されているので、予約も実質不要(もちろん予約も可)。

 

tyo-nrt.com

 

京成のスカイライナーは2500円で最速36分と速達性には優れますが、高速バスとの差分約30分のために1500円上乗せするのはちょっと...という気持ちにもなる。JRはもっと高いので論外。

 

ま、スカイライナー乗るんですけどね~♡

 

最近乗ってないから乗っちゃお~ということで、自宅から京成の始発駅である上野まで出ます。

しばらく和食は食べられないので上野駅近くの丸亀製麺でうどんをすすってからいざ形成上野駅へ。JR上野駅から一度外に出ないといけないのがちょっと面倒。日暮里駅ほどじゃなくていいけど、地下通路とかで繋がればいいのに。

 

14時発のスカイライナー51号に乗車。

 

ある程度本数が走っているからか車内はそんなに混んでいなかったものの、スーツケース置き場は満杯。仕方なく足元に置いておきましたが、日暮里駅で隣に誰も来なかったので隣席に置いてスペースを確保。

専用の直線路を敷いただけあって速い。成田スカイアクセス線内を走る5分ほどとはいっても160km/h出てますからね。

 

乗ってる時に気づいたけど、「最近乗ってない」とか言う割に去年の12月に乗ってたわ。

 

 

出国、そして搭乗

遅延なく軽快に走り、京成上野から44分で成田空港駅に到着。

成田空港には「成田空港駅」と「空港第2ビル駅」がありますが、利用するターミナルによって下車駅が異なります。第1ターミナル利用者は前者、第2,3ターミナル利用者は後者で降ります。

今回韓国までお世話になる大韓航空は第1ターミナルから出発します。第1ターミナル北ウイングはスカイチーム系、南ウイングはスターアライアンス系、第2ターミナルはワンワールド系のカウンターがあります。

 

同行者とは空港で待ち合わせしていたので北ウイングで落ち合いました。

 

WiFiを借りて早々にチェックイン。続く仁川→NY線も大韓航空を利用するので、荷物をNYまで送ってしまうか?という質問が。仁川で拾うこともできるらしいが、また預けるのが面倒なのでスルーバゲージを選択。

出発2時間前だからか混雑もなく快適に手続きを終えました。

 

出国審査は機械化。しばらく成田空港からは出国していなかったので前回の記憶は有人カウンターで止まっていました。

 

出発まで1時間半ほどありますが、ゲート近くでコーヒーを飲んで待ちます。隣はデトロイト行きのデルタ航空でしたが、何度もファイナルコールをしていて地上職員も大変だなあ...なんて思っていたら(結局現れた)

 

なんか俺たち呼ばれてない???

 

さっきのファイナルコールもそうだけど、空港って全館放送でお客さん呼んでることあるじゃないですか。

でもこっちもまさかそういうのに呼ばれるわけないと思って気を抜いてるんだけど、さすがに自分の名前呼ばれるとぼーっとしていても気づくんだね。

 

のこのこゲートに向かうと「この後アメリカに行くんですよね?」とか「その後どこ行くんですか?」などの質問をされました。

ちょうどコロナウイルス関連でアメリカの入国制限が出された頃だったので、旅程の確認がしたかったようです。入国できない可能性も出てくるなとかうっすら思ってたのでとりあえず一安心。

 

その後は遅延等も無く予定通りの搭乗時刻となりました。

 今回搭乗するのは大韓航空のKE2便です。

 

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大韓航空KE2便 成田(17:00)→仁川(19:50)

 

 飛行時間としては約2時間15分ほど。国内線に毛が生えたくらいのものです。今思えば涙が出るほど近いですね...。

使用機材はA330-300で2-3-2の座席配置。これならどこに座ろうと、トイレなどで他人に気を遣う必要がないので助かります。

まあまあ混んでいるなと思ったら、KE2便はホノルルを出発して成田に寄航してから仁川に向かっているとのこと。

確かにリゾート帰りらしいラフな格好の人たちも見受けられます。

 

機内の様子は上記ツイートを参照。韓国まではLCCが飛びまくっているのでいくらでも安く行けますが、モニターもありピッチも確保され機内食も出る人権はFSCに乗る価値があるというものです。

 

 

韓国到着(観光するとは言ってない)

大きな揺れも無く、予定時刻よりも早く到着。とは言え、入国手続きなどをしていたら20時近くになってしまったのでソウル市内には行きません。仁川国際空港からソウル市内までって意外に距離あるんですよね。

元々乗り継ぎ目的なので観光は諦め即ホテルへ。どうせ1泊なので空港近くの安宿を取りました。

 

空港からホテルまで無料で送迎するので着いたら連絡をくれということだったので早速連絡。すると「第1ターミナルに来て」と返事が来たので向かうことに(到着したのは第2ターミナル)。

仁川でも羽田や成田同様、ターミナル間を移動する無料バスが運行しています。

 

でも乗ったのに全然着かない...。ていうか空港から離れてない?

 

日本なら5分もあれば着くのにどうして...と思ったけどそれもそのはず。

バスは空港の外周を走っていたのです。羽田や成田はターミナル同士が近いので敷地内を運行しているのであっという間に着きますが、結局30分くらいかかりました。後日調べましたが、空港内に有料ながら鉄道が走っています。これならすぐ着きます。

 

皆さんも仁川でターミナル間バスを利用する時は注意してください。

 

 

郷に入っては郷に従え、韓国に行ったら辛いラーメンを食え

第1ターミナルに着き、無事ホテルの送迎車に乗車。5分ほどで到着。

こちらが今回お世話になったホテル。1泊素泊まりで2人で4000円くらい。

徒歩3分で空港への無料バスが出ており、乗り継ぎだけの滞在にはうってつけのホテルでした。

www.booking.com

 

ほぼベッドだけの殺風景な部屋でしたが、4000円とは思えない広さで大満足。

 

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インチョン エアポート ゴゴ ハウス ツインベッド

 

荷物を整理して、ホテルのすぐ近くにあるセブンイレブンで夕食の調達。

ソウル市内には行かなかったけど韓国っぽいものは食べたいよね。明日は午前中に出発しちゃうからチャンスは今しかない。

 

とはいえ所詮はコンビニ。大したものは食べられないので辛そうなラーメンをチョイス。日本でもおなじみの辛ラーメンもあったけど、「ハングルだからなにも分からんラーメン」とビールを購入しました。

 

調子に乗って辛味ペーストを全部入れたら思いのほかキツくなってしまった...。スープのうまみはあまり感じられず、ただ辛くて痛いだけの苦行。

 

耐えきれずにかわいいお菓子も買っちゃった。カントリーマアムに餅が入ったような不思議な触感。

 

その後はさっとシャワーを浴びてベッドにダイブ。

掛け布団がちょっと薄い気もしたけど、ベッドの広さがそれを補って余りある。

いくら韓国に時差はないといっても明日は地獄のNY便が待っているので体力を蓄えておきましょう。

 

[NY編に続く]

乗り放題と時間と風景について

 

こんにちは。世界一夏休みを無為に過ごすのが得意な三田です。

 

そうです、大4の夏休みは人生最後の夏休みと言っても過言ではありません。

それをだらだらと過ごしていては、数年後から十数年後の私が見たら発狂してしまうでしょうから、ぜひ有意義に過ごしたいところ。

 

では有意義とは?と考えると、私の場合旅行です。このような長期休暇は格好の旅行日和ですし、何と言っても青春18きっぷ様を利用できる期間でもあります。

 

以前、青春18きっぷに関する狂ったブログを書きましたが、そこまで極端な使用法はともかくとして、ロングシートに負けない強靭な肉体と各駅停車の鈍さに耐えうる強靭な精神を持つ人間であれば、非常に安価な移動を可能にしてくれるのが青春18きっぷです。

そして強靭な肉体と精神を持った私は、毎年この時期になると青春18きっぷを握りしめ嬉々として鈍行列車に揺られるのです。

 

定番なのは、できる限り遠回りをして目的地に向かうというやつです。例えば今回の目的地であった名古屋の場合、私の住む埼玉県からひたすら東海道線に乗っていれば6時間もあれば到着できます。

しかしこれでは青春18きっぷの元を十分に取れないというものです。今回は埼玉→群馬→新潟→長野→岐阜→愛知という13時間超の遠回りを決行しました。まさに野を越え山を越え。

 

 

前置きが長くなりました。今回は山の中を抜けるような路線が多かったので、絵に描いたような田舎や秘境のような場所を延々走っていきます。

ただひたすら、そしてちんたら走る車内では本を読むか外の景色を眺めるかのどちらかしかありません。

そうして外を眺めていると不思議な感覚を覚えました。

 

 

どうも時間の流れが違うように思われるのです。山の中を走る路線を言っても、始発駅終着駅はそれなりに開けた場所であることが多いので、乗り始めてすぐや乗り終わる頃には住宅などの建物が立ち並ぶ中を走っています。

山の中に入っていけばいくほど建物は減り、景色の中の人工物と自然の割合が逆転し、圧倒的に後者が多くなります。

 

するとそういったところを走っている時の時間の流れが、都市部に比べてゆっくりに感じられるのです。

そりゃあ山の中の方が電車はゆっくり走りますが、そういうことを差し引いてもです。

 

 

視覚的な効果などを考えれば、山の中の方が景色の移り変わりがゆっくりなので、車窓を次々と建物が流れていく都市部に比べてせわしなさがないという部分はあるでしょう。

けれど私たちは田舎に行くとそういった現象とは別に、「田舎は時間の流れがゆっくりだ」とかそういう表現をするわけです。

この「田舎の時間はゆっくりだ」って何なんでしょう?

 

 

 

内山節さんの『時間についての十二章──哲学における時間の問題』という著作では、筆者が群馬県上野村で過ごす中で感じた「前近代」の時間と「近代」の時間の差異が述べられていました。

以下本文を引用します。

 

春が訪れたとき、村人は春が戻ってきたと感じながら、それを迎え入れる。去年の春から一年が経過したと感じるのは縦軸の時間のこと、もうひとつの時間世界では、春は円を描くように一度村人の前から姿を消して、いま私たちのもとにもどってきたのである。一年の時間が過ぎ去ったのではなく、去年と同じ春が帰ってきた。時間は円環の回転運動をしている。このような時間存在を、とりあえず私は縦軸の時間と対比させて横軸の時間と記した。〔/〕それは自然と強く結びついた暮らしと労働を営む者たちの時間世界である。春が帰ってきたから、村人も春の農作業の世界に帰る。回帰してきた時間とともに村人は一年前と同じ世界に回帰する。(p.22〕

 

近代以降の人間たちは、時間論の視点からみれば、直線的な時間を確立することによって、鉛管の運動をする自然の時間世界から自立したのである。それは自然とは根本が異なる時空を手にすることによる、自然からの自立であった。共同体時代の人々のように、みずからもまた時間循環の世界の中に身を置きながら、自然とはスケールの異なる時間の循環を確立することによって自然から自立したのとは、この点で異なっている。(p.54)

 

 

これを初めて読んだ時は、時間には解釈の余地なんてないというか時計の刻む時間に何の疑いも抱いていなかったので衝撃を受けたことを覚えています。

 

この円環の時間というやつが。「田舎は時間の流れがゆっくりだ」の答えに相当するとは思っていません。筆者は上野村で暮らし続ける中で直線的時間とは異なるこの時間概念に気づいたわけであり、ちょっと観光かなにかで訪れただけの私たちが「ここには円環の時間が流れている」などと気づくはずはないからです。

 

しかしながらこの円環の時間の考えのように、田舎には私たちが普段当たり前と考えている時間概念とは違う何かがあることは確かでありそうです。

 

あるいは、私たちが「田舎らしい」と感じるものを目にした時に、それが普段とは違う独特な時間感覚を同時に感じているのかも。

簡素な駅舎。草が生い茂っている。のろのろとやってくる気動車。じりじりとした日差しと湿気。蝉がうるさく鳴いている。

そういった外部刺激が引き金となって何やら郷愁を感じるように、独特な時間感覚を感じていたりして。

 

 

 

だんだん何を言っているのか分からなくなってきたのでこのへんで終わりにします。

 

でも私はあのゆっくりした時間が流れている感覚がたまらなく好きなので、また青春18きっぷで鈍行列車に乗りに行くことでしょう。